Collection

石橋財団コレクション

石橋財団は現在約3,000点におよぶ美術作品を所蔵しています。古代から現代までを概観できる石橋財団コレクションは、貴重な文化財として国際的にも高く評価されています。

コレクションの源泉は創設者・石橋正二郎(1889–1976)が半世紀にわたって収集した作品です。正二郎は洋画家との交流などから日本近代洋画の収集を進め、後にフランス印象派を中心とする海外作品にも対象を広げて、一大コレクションを築きました。1961年にはそのほとんどを石橋財団に寄贈し、公のものとしています。

さらに1998年、三代目理事長石橋幹一郎の遺族からの寄贈を受けて、石橋財団コレクションは現在にいたる基礎を固めました。また、前身のブリヂストン美術館からアーティゾン美術館への移行を機にコレクションの数と幅をさらに広げ、多くの展覧会を通じて人々に芸術の楽しみを提供しています。

収集について

コレクションの基礎となる日本近代洋画、フランス印象派、および同時代の西洋絵画のさらなる充実をはじめ、抽象絵画や戦後美術から現代美術、日本の近世美術などにも領域を広げています。また近年は女性作家による作品の収集にも積極的に取り組んでいます。

印象派とその周辺Impressionism and Related Trends

エドゥアール・マネ 《自画像》 1878–79年
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》 1876年
ギュスターヴ・カイユボット 《ピアノを弾く若い男》 1876年
クロード・モネ 《黄昏、ヴェネツィア》 1908年頃
アルフレッド・シスレー 《サン=マメス六月の朝》 1884年

印象派の女性画家Women Impressionists

ベルト・モリゾ 《バルコニーの女と子ども》 1872年
マリー・ブラックモン 《セーヴルのテラスにて》 1880年
エヴァ・ゴンザレス 《眠り》 1877–78年頃
メアリー・カサット 《日光浴(浴後)》 1901年

日本近代洋画Modern Japanese Western-style Painting

青木繁 《海の幸》 1904年 重要文化財
藤島武二 《東洋振り》 1924年
佐伯祐三 《テラスの広告》 1927年
古賀春江 《素朴な月夜》 1929年
坂本繁二郎 《放牧三馬》 1932年

ポスト印象派から
20世紀美術From Post-Impressionism to 20th century Art

パブロ・ピカソ 《腕を組んですわるサルタンバンク》 1923年© 2024 - Succession Pablo Picasso - BCF (JAPAN)
ポール・セザンヌ 《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》 1904–06年頃
アンリ・マティス 《踊り子と肘かけ椅子、黒の背景》 1942年
ウンベルト・ボッチョーニ 《空間における連続性の唯一の形態》 1913年(1972年鋳造)
ジョルジュ・ブラック 《円卓》 1911年© ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2024   C4533

抽象美術Abstract Art

ヴァシリー・カンディンスキー 《自らが輝く》 1924年
ジャクソン・ポロック 《ナンバー2、1951》 1951年
ザオ・ウーキー 《07.06.85》 1985年© 2024 by ProLitteris, Zurich & JASPAR, Tokyo   C4533
パウル・クレー 《小さな抽象的–建築的油彩(黄色と青色の球形のある)》 1915年
ジョージア・オキーフ 《オータム・リーフ II》 1927年© 2024 Georgia O'Keeffe Museum / ARS, New York / JASPAR, Tokyo   C4533
田中敦子 《1985 B》 1985年© Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association

日本・東洋美術Japanese and Asian Art

尾形光琳 《孔雀立葵図屛風》 江戸時代 18世紀 重要文化財
雪舟 《四季山水図(春幅)》 室町時代 15世紀 重要文化財
《鳥獣戯画断簡》 平安時代 12世紀
中国 龍泉窯 《青磁鉄斑文瓶(飛青磁花瓶)》 元時代 14世紀
円山応挙 《牡丹孔雀図屛風》 1781年

古代オリエント・
ギリシア・ローマ美術Ancient Orient and Greek-Roman Art

エジプト テーベ(ルクソール) 《セクメト神立像》 新王国時代 第18王朝 アメンへテプ3世治世
ギリシア 《哲人の顔》 紀元前4世紀
イラン ガルス 《白掻落象文鉢》 セルジューク朝 11–12世紀
ギリシア 《ヴィーナス》 ヘレニズム時代(紀元前323–30年)
「ブーローニュ441の画家」 《アッティカ黒像式頸部アンフォラ「ヘラクレスとケルベロス図」》 紀元前520–510年頃

デザインDesign

ヴァルター・グロピウス、ほか 『バウハウス叢書』全14巻(初版) 1925–1929年
倉俣史朗 《ミス・ブランチ》 1988年、製造:2012年写真:渞忠之
倉俣史朗 《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》 1988年頃
エットレ・ソットサス 《カールトン》 1981年(デザイン)/1981年(製作:メンフィス・ミラノ)© Erede Ettore Sottsass
エットレ・ソットサス 《オダリスク・トーテム》 1964–66年(デザイン)/1986年(製作:ミラビリ・アルテ・ダビテール)© erede Ettore Sottsass, JASPAR, Tokyo, 2024   C4533

芸術家の
肖像写真コレクションPortrait Photographs of Artists

エティエンヌ・カルジャ 《ギュスターヴ・クールベ(1819–1877)》 年代不詳
安齊重男 《田中敦子、名古屋、1983年10月》 1983年/2017年©Estate of Shigeo Anzaï
アジャンス・ド・プレス・ムーリス 《クロード・モネ(1840–1926)》 年代不詳
撮影者不詳 《アンリ・マティス(1869–1954)》 年代不詳